地下音楽通信

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NWW List全部聴く 第2回 Pekka Airaksinen - Buddhas Of Golden Light

ご覧いただきありがとうございます。

今回はPekka Airaksinenを聴いていきます。

彼はSpermというバンドの一員でもあったそうで、wikipediaを見るとNWWリストには並べてSpermの名も掲載されています。

彼は前衛的な電子音楽をやっていたそうで、2019年に亡くなるまで多くのディスコグラフィを発表しています。

 

今回聴くアルバムは『Buddhas Of Golden Light』です。この作品は1984年に発表されたのでNWWリストが作成されたときには存在しなかったアルバムです(おそらくNWW リストに掲載される要因をなった作品は1972年の『One Point Music』)。

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まず曲名を見て「なんだこの単語!?」と思ってしまいました。

1.Sukirti

2.Suvarnasatarasmibhasagarbha

3.Ratnasikhin

4.Kandrasuryapradipa

 

特に2曲目の『Suvarnasatarasmibhasagarbha』が凶悪ですね。軽く調べると1曲目はインドの人名、2,3,4曲目は造語のようです。にしても2曲目は吉田達也のRuinsを思い起こさせる単語の長さですね。そういえばRuinsも仏教的な石像のイメージがありますし、このアルバムタイトルに『Buddhas』とあるのでそういうところも共通点があります。というわけで話が脱線しましたがアルバムの紹介に移ります。

 

1曲目からかなり強いエフェクトがかけられたブラス楽器のフリージャズ的な電子音楽が奏でられる。個人的にフリージャズは阿部薫(フリージャズといえるか微妙だが)しか聴いていないため、フリージャズは間の緊張感の音楽だと思っていたが、後ろで常に打ち込みのリズムが鳴っているため緊張感は少ない。

2曲はアンビエントさも感じさせる短いナンバーである。フリージャズの要素も薄く、箸休め的に感じてしまう。

3曲目は再びフリージャズを感じさせるサウンドだが1曲目よりも即興性が高いような気がする。曲の雰囲気は1曲目と非常に似ている。

4曲目は全体的にゆったりとしているが、決してリラックスできるような心地よさはない。ここでも即興的な音楽が展開されるが音のほとんどが電子音で1,3曲目とは違った空気感である。

アルバム全体として音の響きが印象的でまるで水中で演奏されているような感覚さえする。

 

以上Pekka Airaksinen の『Buddhas Of Golden Light』の紹介でした。次回はÄlgarnas Trädgårdです。

最後までご覧いただきありがとうございました。