NWW List全部聴く第11回 Annexus Quam - Osmose
こんにちは、コエムシです。
今回もNWW ListからAnnexus Quamです。
調べてみるとジャーマン・ロックバンドということで、またまたドイツです。これまで紹介したうち、約半分はドイツのアーティストなのでドイツの音楽への前衛思想がいかに当時発展していたかがよくわかります。
では早速アルバムの紹介をしていきます。
OsmoseはAnnexus Quamの1stで、ヘヴィ・サイケ、アヴァン・フォーク・ロックアルバムです。どうやらマニアの間では評価の高いようです。
1. Osmose Ⅰ
モノクロ映画を感じさせるレトロな雰囲気。しかしそれもすぐに過ぎ去り緊張感を増していくギターとドラム。プログレッシブ・ロック的なシンセサイザーの使い方。後半はサイケデリックな雰囲気も感じる。
2. Osmose Ⅱ
ポップなノリの良いベースのリズムかと思えば、複雑に楽器同士が絡み合う。リズム隊だけを追えばポップな印象だが、奇怪なコーラスと金属音が前衛さを醸し出す。
3. Osmose Ⅲ
美しいアンサンブル。1970年ということもあり、プログレッシブ・インストゥルメントといったところか。実験的になりすぎていないところからあくまでロックバンドであることが分かる。序盤は緩やかだったものの中盤からだんだんと執拗な反復リズムに追われる。しかしフルートはその優雅な音色を失わない。
曲調の変化があまりないため同時代のプログレの名盤などと比べると見劣りするものの、良質な「プログレ」であることは間違いない。
4. Osmose Ⅳ
なんとも言えない低音ピアノ。次第にメロディアスになって、ベースそしてドラムが重なっていく。リズムが出来上がったところでブラス楽器、ギターも加わる。
ぼーっと聴いていると、不気味なコーラスとともに、いつの間にかドラムだけになっている。どちらかと言うと、ジャーマン・プログレのようなアプローチのギター。笛が余裕のある美しい音色を出しているのに対し、ドラムは鬼気迫るスピード感と緊張を持っている。
約20分の大曲であるが、例えばタルカスがチーターのように高速で縦横無尽に駆け回り、逃げられないようだとすれば、こちらは暗闇の平面上をくねくねと動きいつの間にか後ろにいるヘビのようである。
Annexus Quam, Osmoseの紹介でした。
ご覧いただきありがとうございました。次回はArbete och Fritidです。